うつ病社員の復職の判断
- うつ病で休職させた社員を復職させるか否か、どう判断すればよいですか?
- 休職を判断したのは会社なのですから、復職を判断するのも会社であるべきです。医師の診断書を判断材料の一つとして、最終的には会社の判断で復職を許可することが重要です。
診断書の留意点
ときどき、「医師の診断により、復職可能と診断された場合については、ただちに復職を命ずる。」と規定された就業規則を見かけます。
しかし、このような規定は、医師に復職の判断を委ねていることになりますから、まったくもって論外です。
厚生労働省が公表しているパンフレットにも、以下のように記載されていました。
現状では、主治医による診断書の内容は、病状の回復程度によって職場復帰の可能性を判断していることが多く、それはただちにその職場で求められる業務遂行能力まで回復しているか否かの判断とは限らないことにも留意すべきである。また、労働者や家族の希望が含まれている場合もある。「心の健康問題により休業した労働者の職場復帰支援の手引き」
(平成16年10月発表、平成21年3月、平成24年7月改訂)
復職は会社が判断する
確かに、復職できるか否か判断するためには、医師の診断書は必要不可欠です。
ただし、復職の判断の主体は、会社です。
医師の診断書は、あくまでも医学的見地からの判断です。
当該医師が、会社で当該社員がどのような業務を行っていたのか、そして業務にかかる負荷はどの程度なのかまで考慮した上で、診断書を書いているとは言い切れません。これは、上記の厚生労働省による手引きにも記載されていることです。
休職を判断したのは会社なのですから、復職を判断するのも会社であるべきです。医師の診断書を判断材料の一つとして、最終的には会社の判断で復職を許可するということが重要です。
医師の診断書に疑念が残る場合には、直接医師に問い合わせや面談を求めたり、会社の業務をよく理解している産業医に診断を受けさせるという体制作りも必要になってくると考えます。
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